「なんでこんなに汗をかくんだろう?」と感じたことはありませんか? 特に理由もないのに手のひらや脇に汗が止まらなかったり、寝ている間にびっしょりになるほどの寝汗が出たり…。それは単なる体質ではなく、「多汗症」という症状かもしれません。 今回は、多汗症の中でもよく話題にされる「原発性多汗症」と「続発性多汗症」について、違いとそれぞれの特徴、治療法までわかりやすく解説していきます。
原発性多汗症とは?
原発性多汗症は、明確な病気や原因がないにもかかわらず、日常生活に支障をきたすほどの発汗が起こる状態を指します。 主に以下のような特徴があります:
- 原因が特定できない(体質による)
- 手のひら、足の裏、脇、顔など局所的に多く出る
- 左右対称に発汗する
- 思春期〜30歳くらいまでに発症することが多い
- 寝ている間は汗が止まる
日中の緊張やストレスと関係が深く、精神的な影響も無視できません。

続発性多汗症とは?
続発性多汗症は、何らかの病気や外的要因によって汗が異常に出る状態です。 例えば以下のような原因があります:
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)
- 糖尿病
- 更年期障害やホルモンバランスの乱れ
- 感染症、結核
- 薬の副作用
続発性多汗症は、全身に汗が出ることが多く、左右非対称なケースも見られます。夜間にも汗をかくのが特徴的です。
見分け方と診断のポイント
自分がどちらのタイプかを見極めるには、以下の点に注目しましょう:
- 発症年齢が若く、特定の部位に左右対称の汗が出る → 原発性多汗症
- 最近体調が変わった、他の症状(体重減少・動悸など)がある → 続発性多汗症
- 夜間の寝汗がある → 続発性の可能性
どちらか迷う場合は、皮膚科または内科での診察を受けるのがおすすめです。血液検査や画像診断で原因を調べることも可能です。

治療法の違い
原発性と続発性では治療アプローチが異なります。
原発性多汗症の治療
- 外用薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)
- ボトックス注射
- イオントフォレーシス
- 交感神経遮断手術(ETS)

続発性多汗症の治療
- 原因疾患の治療(例:バセドウ病の薬物治療)
- 薬の変更や中止
- 生活習慣の見直し
特に続発性は、汗そのものよりも「なぜその症状が出ているのか」を重視して治療する必要があります。
放置することで起こり得るリスク
汗が多いことがコンプレックスになり、人付き合いや仕事に支障をきたすこともあります。また、続発性多汗症を見逃すと、重大な病気のサインを見落としてしまう可能性もあります。違和感を感じたら、早めに受診しましょう。

まとめ:汗の種類を知って対処しよう
汗が出る原因にはさまざまな背景があります。原発性か続発性かを理解し、適切な診断と対策を取ることで、生活の質は大きく向上します。 「汗をかくのが恥ずかしい」と思わず、まずは自分の状態を知ることから始めてみませんか?
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